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世界陸上ボランティア体験記


2025.9.11~20まで

 この度、世界陸上に一般ボランティアとして応募し、貢献することができました。

2021年の東京オリンピックの頃、私は大病から回復したばかりで、起き上がるのもやっとの状態。テレビで競技を見ながら、観戦すらできないことを残念に思っていました。そんな中、広島陸上の先輩である原野先生と松崎先生が、世界陸上のボランティアに参加されたという話を伺い、「自分の復帰祝いとして、次は自分も参加しよう」と心に決めました。そして、2025年の大会に向けて一歩を踏み出しました。

ボランティアは配属先の希望が出せないため、私は東京大学の投擲練習場に決まりました。10日間、選手への飲料配布、導線案内、待機室の清掃など、普段の審判業務とは異なる「選手を支える」役割を担いました。

毎日、審判員の方から役割の説明や指示を受けて任務にあたる中で、普段自分が審判として補助員や観客に何気なく声をかけていた場面が、実は相手に不安や困惑を与えていたかもしれないと気づかされました。立場が変わることで、言葉の重みや連携の大切さ、マニュアルの更新の必要性など、見えてくるものがたくさんありました。

ボランティアの皆さんは、陸上競技とは無縁の方も多く、さまざまな話題で盛り上がり、とても楽しい時間を過ごせました。

試合に向けて最終調整をする選手のすぐそばで、安全確保のために椅子に座って見守る任務についた時は、世界チャンピオンの練習や人柄を間近に感じることができ、最高の体験となりました。

ほっこりエピソード

ある日、やり投げの選手が練習に来た時、私と同じエレベーターで控え室へ向かいました。日本代表のジャージを着た若者が一緒に乗り込み、私が降りる階を尋ねてくれ、ドアが開くと「どうぞ」と案内してくれました。てっきり日本代表の支援スタッフかと思っていたのですが…。

しばらくして、練習場近くのテントで飲料を配っていた時、その青年が「2本いただきます!」と元気よく目を見て声をかけてくれました。どうやら選手だったようです。やり投げの選手は顔がわからなかったので、同期の三木先生に「好青年がいたよ。誰だろう?」と聞いたところ、「寮の先輩・長沼さんの息子だよ」と教えてくれました。

その後、練習場で彼の投げる姿を見に行きました。すると、40年前の光景がふと浮かび、お父さんと似たフォームに懐かしさを感じました。彼のこれからの成長がとても楽しみです。

世界陸上本大会では、9月15日にデュプランティスの棒高跳び、3000m障害、女子100mハードルなども観戦することができました。夢のような時間でした。

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